M-1準決勝@両国国技館

準決勝の感想を残します。思っていることを思ったままに残してみようかと思います。いつもちょっと濁しながら書いたりするのですが、あえて超主観でいってやろう。
・到着。人生初の両国国技館ですが、まさか漫才を見るとは。おばあちゃんに両国に行ったよって自慢しようっと。
・そして人生初の升席。思っていたより狭い。でもレアな経験です。
・始まる前にトップがナイツというのを知りました。準々決勝ではあまりナイツに熱量を感じなかったので、なんだかとてもフラットな気分。今年は特別に思いいれがあるコンビもいないし、ただただフラットに楽しみたいなぁと思っていました。しいて問われれば、笑い飯くらいかなぁ。
・ナイツ。序盤は準々決勝と同じ・・・と見せかけて、後半で前半をフリにしたスタイル(個人的にはトータルテンボスタイルとでも呼びましょうか)です。非常に手堅い印象。おもしろかったです。
・アーリアン。座席が遠かったからか、ちょっとよく聞き取れない&見えない・・・。普通に見ていたらすごくおもしろいと思うのですが、他がおもしろすぎてかすんでしまったかも。
・ハライチ。準々決勝と同じネタなのに、同じだけ笑ってしまうってすごい。ひかえめなビームとかほんとに何。終盤の繰り返しのくだりはちょっと長くはないか・・・・?と見ながら不安になったけれども、ほぼ爆笑し続けられるんです。ちなみに、準々決勝のときは最後に「ゴスペルのユウコ」が出てきて、それ以来、東京メトロのホームにあるポスターの「Gospel」の文字を見るだけで思い出し笑いをしてしまうんですけど。
・千鳥。武士の伝令。ううむむ。
・ピース。正直、ピースはこのネタしか見たことがありません。3年くらい前から見るたびにストローなんですもん。いくら改良されているとはいえ、ずーっと同じネタで勝負にかけられてもなぁ・・・と思ってしまいます。でも勢いはすごいかも。なかなか受けていました。さすが、木村拓哉も「魂吸わないで」って言うだけのことはある。
チーモンチョーチュウ。いやあ・・・・・。3年位前が一番決勝に近いところにいたコンビなのかもしれません。昔のbaseで言うところのフットみたいなイメージで、同じ世代の漫才師さんの中のエリート格のイメージだったのです。なのになぁ。白井さんが途中でネタを飛ばしたそうで(菊地さんが耳打ちしていたそうですが、遠目にはよくわかりませんでした)、確かにネタの整合性がハテナになった瞬間はあったように思うのですが。ラストチャンスで緊張しちゃったっていうアドリブが一番受けていたような。
スリムクラブ。準々決勝と同じでした。初見のときの方がインパクトが大きいのは当然でして、今回は、そんなネタを見守る観客のリアクションに注意が向いてしまいました。確かに受けていました。
パンクブーブー。準々決勝と同じネタ。やっぱりおもしろいと思います。ネタの構成はさることながら、彼らの技術ってすごいんだろうなぁ、と。情景が浮かぶんですもん。文句なく受けていたと思います。さすが王者。通過を確信しましたが・・・。
笑い飯。いやあ・・・。ウロス部分ってなに!! 鳥人へのオマージュというか。笑い飯のすごいところは、9年連続決勝進出してるんですが、それに対して外野からの異論がほぼないことだと思います。もうかっこよすぎる。サンタウロスのネタも、ポップに狂っていてすごく楽しくて私好みなのですが、鳥人フォーマットということがどう出るのか・・・。2年ほど前にM-1でやったネタで「自分たちのフォーマットをちゃかした」と言っていたネタが、いまひとつ結果が振るわなかったのが気になります。ただもう、今年の笑い飯はどう転んだっていいのですから。レジェンド。
マヂカルラブリー。いくんじゃないかって期待を混めて見ていました。準々決勝と後半が変わっていました。・・・が、その後半で失速してしまったような気がするのです。前半のボールをみつけるくだりはやっぱりおもしろくて、すごく気分よく見られるんですけど。
笑撃戦隊。準々決勝で見ておもしろいなぁと思ったコンビです。が、ここに来ちゃうとちょっと呑まれていたような。他のコンビがおもしろすぎるのかもしれません。でも、今後も気になるコンビになりました。
・我が家。おもしろかったです。テレビなどで知れ渡っているキャラをネタに活かすのも上手いなぁと思います。ウケも上々だったのではないかと。
プリマ旦那。おもしろかったです。なかなか好きな感じのネタでした。今後も注目したいなぁと思うコンビです。ただ、年齢が22歳とか!? 若くてびっくり。
ジャルジャル。メタ漫才。これまで見たジャルジャルの漫才の中で、コントではなく漫才である必然性が高いというか、一番漫才らしい漫才な気がします。ただ、ジャルジャルがやっているが故に、「漫才をする」というコントにも見えてしまう。それだけジャルジャルにコントのイメージが強いからなんですけども。黒シャツにベージュのチノパンのあの衣装もジャルジャルのコント感を煽るのかしら。ただ、ネタの中身に関しては、序盤のちょっと早いつっこみからぐぐっと引き込まれました。おもしろかったです。そしてウケも大きかった。うん。
・磁石。あぁ磁石。特に思い入れのあるコンビはないって最初に書きましたが、磁石にはそれなりに思い入れが。いつも惜しいところまでいくけどなかなか決勝を掴みきれない磁石。準々決勝では「ブスは待つ」という名言を残した磁石・・・。是非決勝に進出してほしいなぁと思いながら見ました。女の子を誘うネタ。これも結構古いネタでしょうか。いつか見たことがあるような。ただ、途中これはテレビ無理やろうと思わずにはいられないフレーズが・・・。全体的に受けは大きかったと思うのですが、どうなのだろうか、と思いつつ。おもしろかったんですよ、本当に。
囲碁将棋。このネタかぁ・・・。ちょっとびっくりでした。すごく構成が上手いなぁと思います。ただ・・・これまたテレビでやるにはちょっとアレでないのかしら、と思ったり。余計なことを考えすぎながら見てしまいました。おもしろいんですよ、ほんと。上手いです。
タイムマシーン3号。そう、この手前の囲碁将棋のネタでas soon asというフレーズが出たときからタイマのことが気になっていました。するとまさかのネタ順で直後っていう。as soon asかぶりです。そういえばその昔、麒麟が決勝のネタでas soon asを使っていて、そのときも「するやいなや」と言っていたんですよね。as soon asの「するやいなや」はメジャーなんですね・・・。言いたくなるのかしら。しかし、タイマのas soon asはかぶっていたことが功を奏したのでは、とも思います。というか、途中からかぶっていたことなんて忘れるくらい引き込まれたし乗せられたように思います。それだけ本当に受けていたんです。おもしろかったし決勝進出を確信したのです。今年のタイマのノリ具合はすごいなぁ、と感心していたんですよ・・・!
POISON GIRL BAND。ポイズン・・・。ううむむむ。ポイズンっぽいんですけど。
ウーマンラッシュアワー。ひょっとしたらひょっとするかなぁと思っていたコンビ。バイトリーダーのネタでした。が、バイトリーダーがセンターマイクから離れると声が聞こえない。観客も、聞くために静かにするんですけど、そのせいなのか笑いにくい。ひとつひとつのネタはおもしろいのに、センターマイクしか音を拾うものがない状況では厳しいネタだったかなぁ、と。それを漫才の定義とするならば致し方ないのかもしれません。
モンスターエンジン。おもしろかったですよ。ちょっとあるあるネタでしたが。ただ、ほかのコンビに埋もれてしまった印象でした。
カナリア。実は始まる前に、カナリアの話をしていたのです。個人的にどうしてもあまりはまらない・・・と。なんだかシュールさがあざとく感じてしまうのです・・・。ネタは準決勝と同じく歌のネタ。ですが中身はちょっと異なりました。ううむ・・・。オチが、「芸人のくせに歌上手すぎ」というのですが、これを安達さんが考えて言わせてるのか・・・と思うとなんだか・・・ねぇ。そんな色眼鏡で見ているから余計にはまらないのかもしれませんが。
東京ダイナマイト。やっぱりタマキコウジのくだりは受けるなぁ。
・ゆったり感。彼らもまた、上手いコンビだなぁと思います。ただ、決勝を意識するにはまだもうひとつ壁があるかもしれない。
銀シャリ。ラストに登場の彼ら。ABCの歌でした。去年に比べて格段に聞きやすくなっている気がします。盛り上がったし、いい具合かもしれない。
こんな感じで終了。終わった時点で確信したのは、笑い飯パンクブーブータイムマシーン3号、ハライチ。一緒に見ていた方々も、この4組に関してはまず間違いないのでは、という感じだったのです。私は残りの予想は、銀シャリジャルジャルプリマ旦那、ナイツor磁石、としました。そして結果発表を待ったのですよ。
発表時、最初に呼ばれたのは銀シャリでした。大歓声で非常にウェルカムな状態で歓迎されていたと思います。私もこの選出は嬉しかったです。次がピースかな。ここでの歓声もとても大きかった・・のですが、同時に驚きの声もあったように思います。さらにカナリア。もうびっくりしてびっくりして。今年は基準が何か違うの・・・?なんて思わずにはいられませんでした。ピースにカナリア・・・? そして次がジャルジャルだったもんだからもうどっきどきです。この調子でいくと、私が確信を持った4組はどうなるの〜、と。なんだこの選出・・・と一気に不信感を募らせてしまったことを正直に記しておきます。そしてハライチかな。まあ・・・妥当かも。でも、この時点でのメンバーを見ると、その若々しさにびっくりです。ちょっとまじで今年から宗旨替え??なんて思ってしまいました。そしてようやく笑い飯。大歓声でもって迎えられました。ここでなんだか大きく一安心。きっと同じように安堵している人が多くいたのではないかと。次がナイツかなぁ。ナイツ・・・予想には入れていましたがちょっと意外でした。安定感が半端じゃなかったからなぁ。でも、ここでナイツが呼ばれたということは、もうあと一枠しかないのですよ。パンブーとタイマ、両方当確だと思ったのに・・・!! そして、その最後の一枠が、まさかまさかのスリムクラブだなんて・・・。驚愕でした。スリムクラブの合格自体ももちろん意外でしたが、タイマとパンブー落とす!?
「枠」という考え方は好きではないですが、どうしても「他事務所枠」という言葉が浮かんでしまいました。ハライチとナイツで使ってしまったの??と。それくらい受けてたのになぁ、タイマ。中説時にふくろとじの方がM-1あるあるとして「受けたコンビは舞台袖で握手をする」と言っておられましたが、タイマの2人もしたんじゃないかなぁ、握手。あれだけ受けて落ちてしまうと、もう何を信じていいのかわからなくなるのではないかと思ってしまいました。パンブーもですが、彼らは王者としてまた別の一枷がある気がするので、とりあえず強く思うのはタイマの件。
過去をさかのぼると、めちゃめちゃ受けたのに落ちたコンビが敗者復活を勝ち上がっているように思います。私が準決勝レポートをチェックするようになってからは漏れなくそうだと思います。ライセンス、サンドウィッチマン、オードリー、ノンスタイル。さて、今年は。
いろいろ思わずにはいられない準決勝でしたが、24組の力の入ったネタを見られるとても楽しい時間でした。漫才ファンとしては、この上ない幸せだと思います。いろいろ思うことはあっても、やっぱり受かったコンビはどれも受けていたので、決勝の舞台を楽しみにしたいと思います。