SMAP年功序列考

9/9に向けてか、いろんな雑誌にSMAPさんが。中でも、どれかのテレビ雑誌にあったごろちゃんへのインタビューがおもしろかったです。いくつになっても中居・木村はお兄さんで、しんつよは年下。特に、デビュー当時は「下二人は相手にしてなかった」みたいな発言があり、つい笑ってしまいました。ほんとにSMAPさんほど年功序列がきれいなグループはないなあ。
私がSMAPさん年功序列の様式美に気付いたのは、99年に放送された古畑SMAPを見たときです。当時私は田舎の中学三年生、ライブにも行ったことはないし、インターネットも知らなかった頃。テレビとラジオのSMAPさんがすべてでした。古畑SMAPを見るまであまり意識していなかったのですが、あのドラマを見て、全員の呼び方に見られる美しい年功序列に気付いたのでした(当時、慎吾は「つよぽん」と呼んでいましたが、ドラマの中では「剛くん」呼びでしたが)。年上のメンバーは年下のメンバーを名前を呼び捨てにして、年下のメンバーは年上のメンバーを君付け(ごろちゃんに限ってはちゃん付け)で呼ぶという。この美しき様式美に気付いた15歳の私は、世紀の大発見をしたかのごとく、当時つけていた日記に書いたほどです。
SMAPは、さすがヤンキーとチーマーがおさめてるグループなだけあって、やたら年功序列に厳しい気がします。つっこみ役の慎吾が、いじられ役のごろちゃんやつよぽんに向かってつっこむ際でも、基本的には呼び捨てにしない。いつだったか、慎吾がごろちゃんに向かって「お前!」と言ったとき、慎吾と一緒にごろちゃんをいじっていたはずの中居さんが「年上に向かってお前ってなんだよ!」と慎吾を叱ったこともありました。逆に、いじられ役のジェントルマンなごろちゃんでも、しんつよのことは「お前」と言ったりするんですよね。もちろん中居木村に向かっては言うはずもないのですが。さらに、しんつよの関係性。彼らは3歳差があるわけですが、なぜだか昔からひとくくりにされてきたらしく、しかも本人同士も「親友」と公言しているので、そこに序列はない・・・はず。なのですが、つよぽんは慎吾に向かってナチュラルに「お前」呼びをするのに対し、慎吾がつよぽんを「お前」呼びするときは基本的にはつっこむときのみな気がします。つまり、SMAPメンバーで「お前」と呼べるのは、中居・木村は全員に、ごろちゃんはしんつよに、つよぽんは慎吾に。こんな感じなのではと。ああ、なんて美しいヒエラルキー
ところで、私が嵐さんに興味を持ち始めたのが2007年頃でした。意識的に嵐さんの番組を見るようになり、伴って嵐さん人気がぐいぐいきたので目にする機会も増えました。そこで、年下メンバーが年上メンバーに対して「お前」呼びをすることがあることに気付いたのです・・・! たしかニノかまつじゅんあたりが、大野くんのことをナチュラルに「お前」と言ったのですが、テレビの前で見ていた私は、無駄にヒヤヒヤしました。だって年下メンバーが年上メンバー(しかも最年長リーダー)をお前呼びって・・・!!大野くんが怒るのではないかとドキドキヒヤヒヤしながら見ていたのですが、もちろん大野くんはきれるわけもなく、ニコニコと普通に返事をされたのです。SMAPで育ってきた私には衝撃の瞬間でした。
徐々に、グループ内で、絶対的な年功序列の感覚がある方が不思議なのではないかということに思い至ったのですが、今でもニノやまつじゅんが、大野くんや相葉さんに「お前が〜しろよ!」みたな言葉でつっこむ場面を見るとドキドキしてしまいます。だってしんつよがツートップに向かってそんなことを言うところを想像できるはずもないですし。SMAPの刷り込みあな恐ろし。
さて、先日知人(30代男子)と話をしていた際、なぜか嵐とSMAPの話になり、グループ内の権力や力関係の話に及びました。私が、「SMAPには年功序列制度っぽいものはあるんじゃないですかねー?嵐はなんとなく平等っぽいですけどー」と(なるべくさらりと)言うと、「グループ内で年功序列があるってイヤだねえ。やっぱり嵐の方がいいなあ」みたいなことを言われ、そうか、やはりグループ内での年功序列制度はハタから見たらおかしいものなのか、と気付きました。まあ、そりゃあおかしいか。それでもやっぱり、絶対的年功序列制度を持つSMAPさんに絶対的な魅力を感じてしまうんですけど。