味の素スタジアムの思い出

味の素スタジアム。それは、私が初めて生のSMAPを見た場所です。当時は東京スタジアムという名前でした。10年前、2002年11月3日の記憶。
2002年は私が大学に入って上京した年です。当時、ファンクラブには入っていませんでしたが、SMAPが好きという話は友人にもしていました。そんな中、地方出身の大学の友達が、今度SMAPのライブに行けることになったと言うのです。話を聞くと、彼女の地元の友達がSMAPのファンで、東京スタジアムのライブに行くために上京する、と。で、一緒にライブに連れて行くからマンションに泊めてくれと言っている、と。私の友人は普通にSMAPが好き〜というノリで、SMAPなら慎吾ちゃん!なノリで、このライブに行くことを楽しみにしていたようですが、私があまりにも!!あまりにも!!羨ましがってしまったため、チケットを譲ってくれたのでした。かくして、友人の友人である初対面の人と2人で行ったのが、私の人生初のSMAPライブ。
まず、「飛田給」ってどこやねん。ってかそもそも何て読むねん。と、東京歴半年くらいの私は悩むわけです。初対面の同行者は地方から来ているため、東京の地理なんて全く知らないわけです。なので、その初対面の彼女と二人で新宿で落ちあって、大冒険が始まるわけです。と思いましたが、新宿にはSMAPのショップバッグを持っている人が大勢いたため、まったく迷うことなく飛田給に到着。そして着いてびっくり。なんか…怖い…。ダフ屋のおじさんがうようよいて、けばい(当時、そう見えたんです)お姉さんたちがいっぱいいて、ちょっとコスプレ風味の人もいて、なんか怖い…。その日の日記に「不逞の輩」と書いてしまうくらい怖かったようです、19歳の私。
なんとかグッズも購入してスタジアムに。アリーナ席という事実にびっくり。いくらライブ未経験でも、なんとなく「アリーナ」ってすごい!というイメージだけはあったようで。いわゆる埋もれ席だったように思います。半券も残ってないから不明ですが、私の記憶では、アリーナの後方で向かって左手で、でも花道やステージやバックステージからもどこからも遠い、なんかど真ん中、みたいな席。双眼鏡も持っていなかったので、両目2.0の視力とスクリーン頼みです。そんな席で迎えた初ライブ。
ぼろぼろ泣きました。まず、5人がほんとに実在したんだ・・・!ということに感動し、そんな5人が目の前(っていっても肉眼ではほとんど見えないですが)で歌って踊ってくれてるんだ・・・!という事実に感動し、そして最後の最後では中居さんの涙に泣きました。
アンコールというのが何回あるのかもよく知らず、でも同行者に「今日はオーラスだからまだあるはず!」と言われ、「オーラスってなに!?」と思いつつまだあると言われたら嬉しいに決まってるわけです。で、出てきた5人の姿。それが予想に反してしんみりしてるんですよ。で、ひとりひとりの挨拶があるわけですが、もうこのあたりから号泣。この日、2002年11月3日のこの日はごろちゃんが復帰してからすでに10カ月近く経っていたわけで、ごろちゃんの件はすでに過去のことになっていたような気がしていたんです。でも、SMAPさんからしてみると、全然終わっていなかった。というか、ウラスマで欠けてしまって、ドリスマライブが終わるこの日にようやく完結したんだな、と。もうこのあたりでは、感情を揺さぶられまくって涙をだらだら流しまくっていました。で、ですよ。このときのことは10年経った今でも覚えています。中居さんが、「ライブでは歌ったことのない曲を歌います」とおっしゃいました。それまでダラダラに泣いていた私ですが、その瞬間に、「だったら昔のアルバムの曲とかかー多分知らん曲やろなー」と一瞬現実に戻されたのですよ。その次の瞬間にあのイントロが流れるわけです・・・。で、会場も私も「ぎゃーーー」と。ここでその曲か!てかこれまでライブで歌ったことなかったんか!
この後、「けんか、なんかしても、僕は本気、、、、」とタオルで顔を覆うんですよ中居さん。そして客席から「がんばれーーーー!」コールですよ。あんなに泣いたSMAPの曲はあのときだけだと思います。会場中がすごい状態だった印象です。私の記憶では、メンバー全員泣いていたんですよね。木村さんは、泣いてるところを見られたくなくて後ろを向いちゃった・・・みたいな記憶があります。で、この曲が終わる頃には、泣きすぎて感情が振り切れすぎて、ほおおおっとした状態になっていたのです。そしたらその瞬間に「もう一曲いくぞー!」からのよーぉ!ダーダダダダダダでがんばりましょう。なんかもう笑い泣き状態です。
そんな感じで、ライブが終わってもなんだかほおおおおおっとした状態が続いて、すぐにでも思い出し泣きをしそうな不安定な精神状態でした。同行した方とひたすら「今日がDVDに収録されればいいのに!!」と言いあいながら、初対面ながらすんごく仲良くなって、大混雑の飛田給の駅に向かったのです。
そんな思い出の飛田給、10年経ってまたSMAPさんに会いに行く機会に恵まれました。まさか10年経って今なおこんなにSMAPさんのことが大好きだなんて、というか、10年経って「あーいつーはよんじゅう!!」な年齢になっても味の素スタジアムで5人でライブをしてくれるなんて、まったく想像もしていませんでした。席は埋もれようとスタンド後方で見えなかろうと、10年前に中居さんの涙を見たあの場所で同じように歌い踊るSMAPさんを見られる奇跡、噛みしめてライブを楽しみたいです。
なんか感傷的な気分になってきてしまった・・・。あとでドリスマのDVD見直そうかな…。

余談ですが、あらかじめ帰りの切符を買っておくということの重要性を初めて知ったのはこの日でした。当時はまだPASMOもなく、田舎育ちの私はあらかじめ切符を買う必要性を迫られた機会もなかったので。一つかしこくなった一日でした。